インフルエンザ
なんだか鼻水が出てきた…
体がしんどい…
熱もある…

「これってインフルエンザ?!それとも風邪?!」

インフルエンザは感染力が高く、抗インフルエンザウイルス薬は発症から48時間以内の服用が望まれるため、風邪との鑑別は非常に重要です。

インフルエンザの初期症状や、風邪との見分け方、検査のタイミング、治療法について詳しく確認していきましょう。

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インフルエンザの初期症状は”急激な全身症状”が特徴!

インフルエンザの初期症状は、寒気の後に高熱が出たり、全身症状が現れることが特徴です。

インフルエンザに感染した場合は、抗ウイルス薬の使用や、感染を広げない対処が必要になるため、初期段階での鑑別は非常に重要です。

風邪と見分けるためにも、まずはインフルエンザの初期症状について確認していきましょう。

インフルエンザの初期症状

インフルエンザの初期症状には以下のものが挙げられます。

  • 寒気の後の発熱(38℃以上の高熱)
  • 喉の痛み
  • 鼻水
  • 頭痛
  • 結膜の充血
  • 全身倦怠感
  • 関節痛
  • 筋肉の痛み

インフルエンザは、これらの症状が初期から急激に発症することが特徴になります。

昨日まで何も症状が無かったのに、いきなり発熱や全身の症状が現れた場合は、インフルエンザの可能性があります。

インフルエンザはA型とB型で症状が違う!

インフルエンザの初期症状は、急な発熱や全身症状が特徴とお伝えしましたが、A型とB型で症状が異なる点にも要注意です。

A型インフルエンザ B型インフルエンザ
主な症状 【全身症状】
・高熱
・関節痛
・筋肉痛
【消化器症状】
・下痢
・腹痛
発熱 高い A型より低いが、長期間続く

A型インフルエンザは全身症状

A型インフルエンザは、寒気や38℃以上の高熱、関節痛や筋肉痛などの全身症状が特徴です。

B型インフルエンザは消化器系症状

これに対し、B型インフルエンザは下痢や腹痛などの消化器系症状が強く現れます。
A型よりもB型の方が熱は低く、長期間続くのが特徴です。

このため、B型インフルエンザに感染した場合は、初期から腹痛や下痢が引き起こされる可能性もあります。

潜伏期間や感染経路について
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風邪とインフルエンザの初期症状を見分ける3つのポイント!

インフルエンザの流行時期に体調を崩すと、
「風邪なの?!インフルエンザなの?!」
と迷ってしまいますよね。

インフルエンザは感染力が高く、出席や出勤の停止が必要になることもあるため、風邪とインフルエンザを見分けることは重要です。

では、インフルエンザと風邪を見分けるためには、どの点に注目すると良いのでしょうか?
まずは、以下の表をご覧ください。

<一般的な風邪とインフルエンザの違い>

一般的な風邪 インフルエンザ
主な症状 鼻や喉など部分的な症状 全身症状(倦怠感、関節や筋肉の痛み)
症状の進行速度 ゆっくり 急激
発熱 微熱で済む場合もあり 38℃以上の高熱になりやすい
重症化 比較的少ない 重症化しやすい

インフルエンザの初期症状は、高熱や倦怠感、関節痛などの全身症状が急激に発症する、という特徴があります。
さらに、B型インフルエンザの場合は、腹痛や下痢などの消化器症状にも注意しましょう。

それでは、インフルエンザの初期症状と風邪を見分ける3つのポイントについて見ていきましょう。

①急激に症状が現れる

インフルエンザは、風邪と比べて急激に症状が現れます。
前日までは、いつも通り学校や仕事に行っていたにも関わらず、当日急激に高熱が出たり、全身の症状が現れた場合はインフルエンザを疑いましょう。

②熱が高い

一般的な風邪は、鼻水などが主な症状で、微熱程度で済む場合があります。
しかし、インフルエンザは急激に38℃以上の高熱を発症するのが特徴です。

インフルエンザが流行する12月~3月に急激な発熱があった場合は、インフルエンザを疑いましょう。

③全身症状が強い

一般的な風邪の場合は、発熱、鼻水、喉の痛みが中心になります。
しかし、インフルエンザの場合は全身倦怠感を始め、筋肉痛や関節痛など、全身の症状が強く現れます。

高熱に加え、全身に症状が現れた場合はインフルエンザを疑いましょう。

※インフルエンザは重症化しやすい

インフルエンザは、風邪と比べて重症化しやすいことが特徴です。
肺炎や脳症、中耳炎などの合併症を起こし、重症化するリスクがあるため、上記の①~③の特徴が見られた場合は、すぐに病院で受診しましょう。

インフルエンザの重症化については、記事の後半で解説します。

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インフルエンザの検査を受けるタイミングは?時間や費用は?

聴診器

インフルエンザと風邪を見分けるポイントは以下の3つです。

  1. 症状が現れるスピード
  2. 高熱の有無
  3. 全身症状の有無

では、インフルエンザが疑われる場合には、どのような検査をするのでしょうか?

採血が必要なの?
結果が出るのに時間がかかるの?
費用は高いの?

検査となるといろいろと心配ですよね。
詳しい検査方法、検査のタイミング、費用について見ていきましょう。

10分程度で検査結果がわかる!

インフルエンザの検査は、以下の3つなどがあります。

  1. 迅速診断キットによる検査
  2. 抗体検査
  3. 病原体の検出

この中で、ほとんどの病院が使用している”迅速診断キット”について説明します。

迅速診断キットによる検査は、のどや鼻に綿棒を入れ、粘膜からサンプルを採取して検査をします。

陽性であればインフルエンザに感染していることを意味し、A型かB型か判別することも出来ます。
なお、検査結果は10分程度で分かります。(湘南メディカル記念病院より)

検査は発症後1日経過したタイミングが良い!

検査結果が10分程度でわかる簡単な検査ではありますが、注意点があります。
それは、発症して1日が経過していないと、正確な結果が出ない事があるのです。

インフルエンザに感染していたとしても、ある程度ウイルスが増殖してからでないと陽性反応が出ないからです。

ただ、検査のタイミングについては医師が判断するので、発症後1日経過していなくても病院で受診したほうがいいでしょう。

検査費用の相場は1,000円弱!

自費の場合、検査費用は3,000円程度が相場です。
つまり、保険適用の3割負担で1,000円弱の支払いが目安になります。

ただし、初診料や夜間・休日の割増料、薬代は別途必要です。
脱水症状があれば点滴をする場合もあります。

受診の際は多めにお金を持ち合わせておくと安心です。

インフルエンザ検査の保険適用は、原則月1回までとなります。
「インフルエンザが強く疑われた」という場合などは月2回まで適用される場合もありますので、かかりつけの医師に相談してみましょう。

予防接種の費用について
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インフルエンザの治療は48時間以内に!

処方箋

インフルエンザの検査は、迅速診断キットにより10分程度で結果が出ますが、陽性であった場合は治療が必要です。

治療は、主に抗インフルエンザウイルス薬を使用しますが、発症後48時間以内に治療した方が良いなど、注意点があります。

病院での治療、自宅での療養方法、復帰までの期間について見ていきましょう。

発症後48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬を服用!

抗インフルエンザウイルス薬は、発症してから48時間以内に服用することが望ましいとされています。

インフルエンザウイルスは、発症から48時間~72時間後に最も数が多くなります。
そのため、ウイルスの量が最大になる前に抗インフルエンザウイルス薬を服用する事が望まれるのです。

抗インフルエンザウイルス薬には、下記の5種類があります。(商品名で記載)

  1. タミフル
  2. リレンザ
  3. ラピアクタ
  4. イナビル
  5. シンメトレル等(A型にのみ有効)

発症後48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬の服用を開始すれば、発熱期間は1~2日間短くなる他、鼻やのどから排出されるウイルスの量も減少します。
しかし、発症後48時間を超えてから服用を開始した場合、十分な効果は期待できません。(厚生労働省より)

自宅での療養方法と注意点!

インフルエンザにかかった際、自宅ではどのように過ごせばよいのでしょうか?
インフルエンザの感染拡大、重症化を防ぐためにも以下の点を心がけましょう。

  • なるべく安静にする
  • 十分睡眠をとる
  • 水分を補給する
  • 咳やくしゃみがあれば、マスクをつける
  • 人混みへの外出を控える
  • 湿度を50~60%に保つ(空気が乾燥すると、気道粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなりため)
  • 家族全員、手洗いうがいをこまめに行う
  • 看病をした人は手をこまめに洗う
  • 小児や未成年者は、異常行動(急に走り出す、外に飛び出す、歩き回るなど)を起こす可能性があるため、発症から2日間は1人にしない
  • 小児へ解熱剤を使用すると、急性脳症の原因となったり、脳症を悪化させる場合もある。薬は必ず医師が処方したものを使用する

”発症から5日後、かつ解熱から2日後まで”は出席停止!

インフルエンザを発症した場合、復帰までどれくらいかかるのでしょうか?

インフルエンザウイルスは、発症から3日程度経過すると減少し始め、5日程度経過すると熱が下がり始めます。
つまり、3日~10日程度で軽快します。

ただし、解熱したとしても“発症から5日後、かつ解熱から2日後まで”は学校に出席できません。(学校保健安全法により定められています)
インフルエンザ発症前日から発症後3~7日間はウイルスを排出するとされているからです。

早期に回復出来たとしても、この出席停止期間は守りましょう。
また、会社の場合は学校保健安全法などによる規制はありませんが、出勤のタイミングについては会社の方針に従いましょう。

肺炎やインフルエンザ脳症などの重症化について

インフルエンザは、抗インフルエンザウイルス薬の使用や、自宅での適切な療養によって、発症後3日~10日程度で軽快します。

しかし、風邪に比べてインフルエンザは重症化しやすいため注意が必要です。
インフルエンザで起こりやすい合併症として、肺炎インフルエンザ脳症について説明します。

肺炎

インフルエンザウイルスに感染したことで、喉や気道に炎症が起き、抵抗力が弱くなります。
その状態で肺炎球菌などの細菌に感染すると、肺炎を併発する恐れがあります。

以下の症状に注意しましょう。

  • 高熱が長く続く
  • 咳が止まらない
  • 息苦しい

肺炎は、平成21年の日本人死因順位第4位となっており、非常に注意が必要な合併症です。

インフルエンザ脳症

インフルエンザ脳症は、小児・幼児に起こりやすい病気で、インフルエンザにかかった後に発症する急性脳症です。

毎年50~200人近くのインフルエンザ脳症患者が報告されており、以下の症状があげられます。

  • 意識障害
  • けいれん
  • 異常な発言や行動

厚生労働省のインフルエンザ脳症研究班によりインフルエンザ脳症ガイドラインが示され、無治療では約30%だった致命率が数年で8~9%と改善しています。
ただ、このガイドラインによると後遺症を残す子どもは約25%と高く、原因が解明されていない部分も多いので、重篤な疾患であることには変わりありません。

小児の場合は、脳症の他にも中耳炎などの合併症を引き起こす可能性もあります。

重症化を防ぐために予防接種を!

予防接種

インフルエンザの発症や重症化を防ぐために、予防接種をうけることが推奨されています。

なお、インフルエンザ予防接種の適正時期は11月とされており、13歳未満の子供は2回の接種が必要です。

ただ、インフルエンザワクチンは保険適用外となるので全額自己負担となります。
病院によって値段は異なりますが、1回につき2,500円~3,500円程度かかると思っておいた方が良いでしょう。

インフルエンザ予防接種について
【効果・適正時期・値段】インフルエンザ予防接種について!

まとめ

インフルエンザは感染力が高く、抗インフルエンザウイルス薬は発症から48時間以内の服用が望まれるため、風邪との鑑別は非常に重要です。

インフルエンザと風邪を見分けるポイントは以下の3つです。

  1. 症状が現れるスピード
  2. 高熱の有無
  3. 全身症状の有無

迅速診断キットであれば10分程度で検査結果もわかるため、インフルエンザが疑われる場合はすぐに病院で受診しましょう。
また、肺炎や脳症などの重症化を防ぐためにも予防接種は受けた方がいいでしょう。

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[参考文献]

病気がみえる vol.6 免疫・膠原病・感染症|メディックメディア

系統看護学講座 専門分野 2 成人看護学 11 15アレルギー 膠原|医学書院